コバンソウ

桂坂にある二つの公園、天蓋公園と山の辺公園を結ぶ緑道で6月上旬に撮ったコバンソウの写真を上に載せました。

ご覧のようにイネに似た植物で、実際イネ科です。

イネ科の植物には毒草がほとんどありません。毒麦というものがありますが、これは植物に寄生する菌が毒を持っているためで植物自体に毒を持ったものは、調べた限りではありませんでした。それを動物もよく知っていて、犬がときどき散歩中に草をかじって食べる「道草」をするとき、多くがイネ科の植物を選んでかじっています。だから道端のコバンソウも犬によくかじられています。

桂坂のコバンソウは5月頃になると若草色の穂をつけて、まるで真新しい畳みたいですが、それから1か月経たないうちにすっかり古畳色になってしまいます。でも小判の色合いにはこの古畳色の方が似つかわしいかもしれません。その小判のような穂をさらによく見ると、三葉虫にも似ていることが分かるでしょう。かわいくも面白いカタチをした穂が楽しい植物です。

元々が観賞用に持ち込まれた植物というだけに、意識して見ると観葉植物のような形の美しさを秘めている植物であることが分かります。事実、ネットで「コバンソウ」を検索すると栽培され、種や苗も販売されていることがすぐ分かります。だから、明治時代だけでなくコバンソウは現役の鑑賞用植物でもあるのです。

桂坂にはこのコバンソウと、それに比べるとかなり穂が小さいヒメコバンソウもたくさん生えています。是非両方探してください。




京都市桂坂 植物図鑑

京都市西京区桂坂で見つけた植物を紹介します。

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